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オリジナル柔術衣(道着)の作り方|素材規格・刺繍ロゴ入れ・小ロット製造を実数で
オリジナルの柔術衣(BJJ道着)を作るには、(1) 上衣の織り(パールウィーブ等)とGSM、ズボンの番手を決め、(2) ロゴを刺繍・昇華・パッチのどれで入れるかを設計し、(3) サンプル承認→小ロット量産という3段階を踏みます。小ロットなら1スタイル20枚前後から、サンプル承認後12〜20日で量産できる工場が現実的な選択肢です。ただし「作って終わり」ではなく、日本で売るなら家庭用品品質表示法の組成・取扱い絵表示、輸入なら原産国表示とPL法の責任が発生します。この記事は製法から規制・CO2まで、実数と法令名で具体的に解説します。
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材料・素材の選び方 材料 ポイント
上衣本体(パールウィーブ) 綿100%パールウィーブが主流。GSMは350=超軽量大会向け、450=オールラウンド練習用、550=ヘビー級耐久。IBJJF成人は380〜650GSMが目安。織り(woven)必須・編み地は不可
ズボン生地 コットンドリル(綾織)またはリップストップ。重さはoz表記で、10oz=軽量、12oz以上=耐久。膝二重補強が定番。腰はドローコード+ベルトループ4〜6箇所
襟芯(カラー) EVAフォームまたはコットン詰め。IBJJF上限は襟厚1.3cm・襟幅5cm。硬すぎるとグリップ規定違反・柔らかすぎると型崩れ
刺繍糸(ロゴ) レーヨンまたはポリエステル糸。摩耗に強いポリエステル推奨。糸密度はステッチ数で見積(1,000ステッチ単位課金が一般的)
昇華転写パッチ生地 ポリエステル基布に昇華(dye-sublimation)。任意形状・フルカラー可。綿本体に縫付け or アイロン。Tatami等の最小は20枚〜
縫製糸・補強テープ 上衣は二本針・チェーンステッチで応力分散。脇・襟元はバータック補強。番手は綿生地に対し#20〜#30相当
作り方(工程ステップ)
1. 仕様確定(テックパック作成) GSM(例:450)、色(IBJJFは白/ロイヤルブルー/黒のみ。上下と襟は同色必須)、サイズ展開(A0〜A5)、縮率を見込んだパターン(綿100%は洗濯で5〜7%縮む前提で着丈+5%設計)。MUのmu_gi_techpackで生成すると工場渡し用に整う
2. ロゴ手法の決定 刺繍=高耐久・立体・単色〜数色向き/昇華パッチ=フルカラー・グラデ可・任意形状/DTG直接プリント=綿本体に写真調。柔術は摩耗が激しいため大ロゴは刺繍or縫付けパッチ推奨。データはベクター(AI/SVG)を用意、刺繍は600dpi相当のパンチングデータに変換
3. サンプル製作・水通し検証 量産前に1〜5枚のサンプルを取得。必ず水温40℃で1回洗濯→陰干し後に実寸測定。IBJJF規定(袖口は手首から2cm以内、裾は足首から2cm以内、袖開口7cm以下)を縮んだ後で満たすか確認。色落ち(染色堅牢度)もチェック
4. 刺繍・昇華の本生産設定 刺繍は1ロゴあたりステッチ数で価格決定(背中大ロゴ=2万〜4万ステッチが目安)。昇華は転写温度約200℃・圧着20〜40秒・180℃前後でセット。位置は左胸・両袖・背中・ズボン腿の業界標準位置を踏襲
5. 量産(裁断→縫製→検品) 裁断は反物を寝かせ(リラクゼーション)してから自動/手裁断。縫製は応力部をチェーン/二本針。検品は寸法・縫い目強度・ロゴ位置・汚れの4点。サンプル承認後12〜20日が小ロットの量産目安
6. 表示タグ縫付け・梱包 組成表示・取扱い絵表示(JIS L 0001:2024)・表示者名・原産国(縫製国)を内側に恒久的に縫付け。日本販売は家庭用品品質表示法で義務。OPP袋+たとう紙で個包装、サイズ別にカートン梱包
必要な設備・道具 刺繍ミシン(多針・パンチングソフト付き) 昇華プリンター+ヒートプレス(約200℃対応) DTGプリンター(綿直接印刷・任意) 工業用本縫い/二本針/チェーンステッチミシン バータック(閂止め)ミシン 自動裁断機またはストレートナイフ 水通し用大型洗濯機(縮率検証) 検針器(折れ針混入検査)
ロット・コスト・納期の目安
最小ロット 小ロットは1スタイルあたり20〜30枚から(パキスタン・Sialkot系は20枚、中国系は30枚〜、まれに1枚から対応する工場も)。サンプルは1〜5枚で先行取得可能。100枚超で段階値引き。色・サイズ展開を増やすと実質MOQは積み上がる(例:3色×6サイズ×各20枚=360枚)。刺繍/昇華パッチ単体の最小は20枚前後(Tatami等)。
コスト感 目安(綿100%パールウィーブ・ロゴ刺繍込み、工場直・2026年時点): 量産単価は1枚あたり約3,000〜8,000円(GSM・刺繍ステッチ数・ロット数で変動)。サンプル代は1枚5,000〜15,000円+送料。刺繍は背中大ロゴで1枚あたり+300〜1,000円相当、昇華パッチは1枚+200〜600円。中間業者を通すと工場直より30〜40%高くなる(要確認・為替変動あり)。
納期 サンプル製作: 7〜15日。サンプル承認後の量産: 12〜20日(パキスタン系、品質管理込み)。中国系はBJJ専門度・QCで前後。これに国際輸送(船便20〜40日/航空5〜10日)と通関、タグ縫製を加えると、初回は発注からおおむね6〜10週間を見込むのが現実的(目安)。
品質・法規の注意 綿100%は洗濯で5〜7%縮むため、サイズは『水通し後実寸』で設計しないと初洗濯でサイズ規定外になる 染色堅牢度(色落ち・色移り)を検証。ロイヤルブルー/黒は汗・摩擦での移染リスクが高い 縫い目強度=競技耐久性。脇・襟・股の応力部はチェーン/二本針+バータック補強を仕様に明記 刺繍の裏当て(バッキング)不足は肌当たり悪化・剥離の原因。摩耗の激しい柔術はポリエステル糸推奨 IBJJF公式試合用なら織り地必須・色は白/ロイヤルブルー/黒のみ・上下と襟は同色・襟厚1.3cm/襟幅5cm/袖開口7cm以下を満たす ホルムアルデヒド等の規制物質:乳幼児向けでなくても、肌接触製品として有害物質試験(可能ならOEKO-TEX等)を確認
国ごとの規制 国・地域 規制・必要対応
日本 家庭用品品質表示法で繊維製品は組成(混用率%)と取扱い絵表示(JIS L 0001:2024)の表示が義務。表示者名・連絡先も必要。海外縫製品を輸入販売する場合、輸入者がPL法上の責任主体かつ景品表示法の原産国表示(縫製を行った国=原産国)義務を負う。2024-08-20にJIS L 0001改正(ISO 3758:2023整合)、経過措置は2025-08-19まで=現在は新表示で対応
米国 Textile Fiber Products Identification Act(FTC)で繊維名・混用率%、製造/輸入者の識別(RN番号等)、原産国(country of origin)の表示が義務。別途Care Labeling Rule(16 CFR 423)で洗濯ケア表示が必須。武道衣も衣料品として燃焼性基準(16 CFR 1610)対象になり得る
EU Regulation (EU) No 1007/2011で繊維組成表示が義務(Annex Iの正式繊維名のみ使用可・誤解を招く略語不可)。ケア表示・原産国・サイズはEU規則上の必須ではないが加盟国法・業界慣行で実質必要。2024年以降のGPSR(一般製品安全規則)対応=域内責任者(Responsible Person)の指定・連絡先表示が必要
英国 EU離脱後も繊維組成表示は英国版規則として継承(UK Textile Labelling Regs)。EU向けと表示要件が分岐するため、両市場展開時は組成表示・責任者表記を市場別に分ける必要
表記・ラベル義務 組成表示:繊維名と混用率(例『綿100%』『本体 綿100%/襟芯 EVA』)。EU/米国は正式繊維名のみ・誤解を招く略語不可 取扱い絵表示:JIS L 0001:2024準拠の洗濯・漂白・乾燥・アイロン・商業クリーニングの5区分記号(日本)/米国はCare Labeling Rule、EU/英国は加盟国法・ISO 3758記号 原産国表示:縫製(seaming)を行った国を原産国として表示(景品表示法・米FTC・EU慣行) 表示者・輸入者名と連絡先:日本=家庭用品品質表示法の表示者、米国=RN/製造者識別、EU=域内責任者(GPSR) IBJJF認定を謳う場合は公式ロゴ使用に承認・ライセンスが必要(無断使用は不可)。CE/技適等の電気系認証マークは布製道着には不要
製造者責任(PL法) 製造物責任(日本PL法):海外OEMで自社ブランド名を表示すると『製造業者と誤認させる表示をした者』として責任主体になり、輸入者は『最初の流通業者』として製造者と並ぶ責任主体。襟芯の異物・染料による皮膚障害・縫製不良による負傷はリコール対象になり得る。対策=(1)各ロットのロット番号・縫製工場・素材ロットを記録するトレーサビリティ、(2)PL保険の付保、(3)染色堅牢度・有害物質(ホルムアルデヒド等)の試験成績書の保管、(4)不具合時の回収手順を事前整備。OEM契約に品質保証・賠償分担・是正義務を明記する。
環境・CO2排出量
カーボンフットプリント(目安): 目安:綿100%の上下フルセット道着(約1.5〜2kg)は、綿Tシャツ1枚(約175g)のLCAで報告される約3〜8.5 kg-CO2e(研究により幅・1枚175gで8.46 kg-CO2e/median約3 kg-CO2eの試算あり)を重量・工程比で按算すると、概ね1セット約25〜50 kg-CO2eオーダーと見込まれる(あくまで目安・要LCA実測)。排出の内訳は製造段階が約49%、消費者の洗濯・乾燥が約34%と大きい。柔術衣は頻繁な高温洗濯・乾燥機使用で使用段階の比率がさらに上がりやすい。
タンブル乾燥が単体で最大の悪化要因=『陰干し推奨』を取扱い表示・販促で訴求すると実効CO2を下げられる
オーガニックコットン/リサイクルポリ襟芯/低水染色の採用で製造段階を削減
綿は栽培で大量の水を使う=節水栽培(BCI等)やリサイクル綿混で水フットプリント低減
縮率を正しく設計し『買い直し』を減らすこと自体が最大の環境配慮(長寿命設計)
よくある質問
オリジナル柔術衣は何枚から作れますか? 小ロットなら1スタイル20〜30枚が一般的な最小ロットです。サンプルは1〜5枚で先行取得でき、まれに1枚から量産対応する工場もあります。色・サイズ展開を増やすと実質の必要枚数は積み上がります。
ロゴは刺繍と昇華プリントどちらが良いですか? 摩耗の激しい柔術では、大きなロゴは耐久性の高い刺繍か縫付けパッチが定番です。フルカラーやグラデーションを使いたい場合は昇華パッチ、写真調を本体に入れたい場合はDTG直接プリントが向きます。
IBJJFの試合で使えるオリジナル道着にできますか? はい。ただし織り地必須、色は白・ロイヤルブルー・黒のみ、上下と襟は同色、襟厚1.3cm/襟幅5cm/袖開口7cm以下、袖口は手首から2cm以内・裾は足首から2cm以内、という規定を満たす設計が必要です。綿は縮むので『水通し後実寸』で満たすことが重要です。
日本で販売するのに必要な表示は? 家庭用品品質表示法により、組成(混用率%)と取扱い絵表示(JIS L 0001:2024)、表示者名の表示が義務です。海外縫製品を輸入販売する場合は、縫製した国を原産国として表示し、輸入者がPL法上の責任も負います。
作ってから売れるまでどのくらいかかりますか? サンプル7〜15日、量産12〜20日に国際輸送・通関・タグ縫製を加え、初回は発注からおおむね6〜10週間が現実的な目安です。
MUなら、言うだけ。 ここまで読むと分かる通り、オリジナル道着は『デザイン』より『規格・縮率・表示義務・PL責任』の設計が本体で、ここで失敗すると試合失格や回収リスクになります。MUなら、作りたい道着を言うだけで、テックパック生成(mu_gi_techpack)・ロゴ配置プレビュー・パールウィーブ等の素材選定・小ロット見積(mu_quote)までをエージェントが組み立て、組成/取扱い絵表示タグの設計や原産国表示といった規制対応の抜けも工程に織り込みます。そしてその依頼はそのままMUの発注・出荷管理(mu_ship_order系)に乗るため、サンプル承認から量産・タグ付き納品までを一本の流れで回せます。誇張なく言えば、上の6工程のうち『仕様の言語化』だけ人間がやれば、残りの段取りはMUに省けます。
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